Notice
2021年10月16日(土)
【医師国家試験2021】
医師国家試験問題の解説をいたします。
A44
42 歳の女性。関節痛を主訴に来院した。1年ほど前から眼の乾燥感を自覚していた。自宅近くの眼科を受診し、ドライアイと診断され点眼薬の処方を受けている。3か月前から手のこわばりと両側手指の関節痛を自覚し、症状が改善しないため受診した。体温 36.5℃。脈拍 72/分、整。血圧124/82mmHg。眼球結膜に充血を認める。舌の乾燥を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。右中指近位指節間関節と両側手関節に圧痛を認める。尿所見:蛋白-、潜血-。血液所見:赤 血球 410万、Hb13.7 g/dL、Ht 38 %、白血球 3,400好中球 72%、好酸球2%、好塩基球1%、単球 12%、リンパ球13%、血小板 17万。血液生化学所見:総蛋白7.0g/dL、AST23 U/L、ALT25 U/L、γ-GT34 U/L基準〜50、尿素窒素17mg/dL、クレアチニ ン 0.6mg/dL、血 糖 96mg/dL、HbA1c5.4 % 基 準 4.6〜6.2。免疫血清学所見:CRP0.3 mg/dL、リウマトイド因子(RF)128IU/mL (基準 20未満)、抗核抗体640倍基準 20以下。
診断に最も有用な自己抗体はどれか。
a PR 3-ANCA
b 抗 SS-A抗体
c抗 MDA抗体
d抗 dsDNA抗体
e抗アクアポリン 抗体
【正解】 b 抗 SS-A抗体
【診断】シェーグレン症候群
【解説】シェーグレン症候群はスウェーデンの眼科医にちなんで名前がつけられました。
中年女性に涙腺や唾液腺を標的とする異常免疫(自己免疫)が起こる病気です。
膠原病に合併する二次性シェーグレンと、合併しない原発性シェーグレンに分かれます。
二次性シェーグレンは、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、皮膚筋炎、混合性結合組織病に合併します。
原発性は、①目と口の乾燥のみ、②リンパ球浸潤などにより臓器障害を引き起こす、③悪性リンパ腫や原発性マクログロブリン血症を発症する、3つのタイプがあります。
診断としては、四つの診断基準はあり、その1つを満たすかどうか、よく眼科へ紹介となってきます。
逆に著明な涙液分泌減少のドライアイ症例には、この病気を疑い採血などの全身検査を行う必要があります。
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