【医師国家試験2021】
医師国家試験問題の解説をいたします。
A31
72 歳の女性。右眼の歪視と視力低下を主訴に来院した。
約1か月前から右眼が見えにくく、線がゆがんで見える。
左眼にも同様の症状があるが、右眼に比べると軽度である。
視力は右0.1(0.2×-0.75D、左 0.7(0.9×-0.50D)。
最も考えられる疾患はどれか。
a 視神経炎
b 加齢黄斑変性
c 特発性黄斑円孔
d 網膜中心静脈閉塞症
e 網膜動脈分枝閉塞症
【正解】 b
【診断】 加齢黄斑変性
【解説】
加齢黄斑変性は、網膜の中心である黄斑部に異常な血管(新生血管)が生えてくる病気です。
新生血管から水が漏出したり出血すると、中心部がみえなくなり、かなり視力が落ちます。
原因は分かっていませんが、有害な光線が目の奥に長年当たることで発症するのではないかと言われています。
サングラスや、天然色素(ルテイン、ゼアキサンチン)は発症予防になるそうです。
天然色素とは食べ物に含まれる色素で、色素が黄斑部の神経組織を保護しています。
天然色素は体内で作られることはないので、緑黄色野菜などから摂取するしかありません。
昔の人が色のついたものを食べないと目が悪くなるといった迷信は本当だったのです。
リスクファクターとしては、加齢、高血圧、肥満、喫煙(糖尿病は関連なし)と言われています。
まさに生活習慣病といっても過言ではありません。
診断として、新生血管を描出するために蛍光眼底造影検査を行います。
点滴で造影剤をいれて眼底写真をとると目に見えない新生血管が描出し確定診断となります。
昔はかなり難治の病気でしたが、現在は新生血管を抑える薬を眼内に注射して治すことができます。
抗VEGF(血管内皮増殖因子)製剤を眼内に注射します。
点眼では目の奥(網膜)まで届かずに、内服薬では目に届く量はごく少量だからです。
また一度注射した薬剤が永遠と効き続けることはありませんので、定期的に注射をする必要があります。
最初は1カ月に一度のペースで、落ち着いたら数カ月に一度のペースで治療を継続する必要があります。
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