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医師国家試験2021⑫F59

2021年12月4日(土)

【医師国家試験2021】
医師国家試験問題の解説をいたします。
F59
52 歳の男性。目がチカチカすることを主訴に来院した。2か月前から特に自宅にいると症状が出現し、頭痛とめまいも伴っている。眼の瘙痒感はみられない。 5か月前に自宅を改築した。眼球結膜に軽度の充血を認める。他の身体診察に異常所見は認めない。
本患者の症状の原因として考えられるのはどれか。3つ選べ。
 
a カ ビ
b ダ ニ
c 紫外線
d 浮遊粒子状物質
e 揮発性有機化合物
 
【正解】 abe
 
【診断】 シックハウス症候群
 
【解説】近年、住宅の高気密化などが進むに従って、建材等から発生する化学物質が室内に充満し、また湿度が高くカビやダニなどが繁殖しやすくなってきました。
それによる健康被害が出てくることがあり、これがシックハウス症候群です。
その症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など人によってさまざまです。
一種のアレルギー反応ですので、人により反応は様々です。
同じ部屋に住んでいるのに全く症状のない人もいます。
対策としてはカビやダニを減らすために換気や掃除等、化学物質を減らすためにはリフォームする際の建築資材を選ぶなどがあります。
この問題では5か月前に自宅を改築がきっかけとなり、シックハウス症候群となりました。
原因はカビ、ダニ、有機化学物質が考えられます。
dの浮遊粒子物質を選んでしまいまそうですが、それであれば呼吸器系になんらかの症状や所見をみとめるはずだと思います。
 
長文をお読みくださり、ありがとうございます。
2021年の医師国家試験はこれで終了いたしました。
医学生の皆様、国家試験がんばってください!
影ながら応援しています。
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