お知らせ

Notice

医師国家試験2022(第116回)解説②A58

2021年10月23日(日)

【医師国家試験】2022-A58

69 歳の男性。左鼻出血と複視を主訴に来院した。1か月前から左鼻出血を繰り返し、徐々に左鼻閉が悪化した。2日前から物が二重に見えることを自覚した。副鼻腔の造影 CT別冊No. 19Aと造影 MRI別冊No.19Bとを別に示す。左鼻腔生検で扁平上皮癌を認めた。

この患者で認められるのはどれか。

a 難 聴

b 眼球突出

c 開口障害

d 味覚障害

e 嚥下障害

 

【正解】b

 

【診断】鼻腔内扁平上皮癌の眼窩内浸潤

 

【解説】

腫瘍には悪性と良性があります。
悪性腫瘍が癌であり、癌は転移をして増殖するため命にかかわります。
良性腫瘍は転移はしませんが、その場所で増殖するため場所によっては害を及ぼす場合があります(脳腫瘍など)。
 

癌は増殖する力も強いので、まわりの組織を破壊しながら増殖いたします。

さっそく問題を見てみましょう。

鼻腔に発生した癌(扁平上皮癌)がまわりの組織を破壊しながら増殖しているのがみえます。

眼を囲んでいる眼窩を構成する骨を破壊し、眼の後ろ側、眼窩内へ腫瘍が増殖しています。

眼窩内には眼球だけではなくさまざまな重要な組織があります。

視神経(Ⅱ)、動眼神経(Ⅲ)、滑車神経(Ⅳ)、外転神経(Ⅵ)、三叉神経(Ⅴ)などです。

眼窩内に腫瘍などができると、見えない、眼が動かない、物がダブって見える、眼周囲の知覚異常など様々な症状を引き起こします。

 

本問題の正解は、眼球突出で簡単です。

せっかくなので他の選択肢も見てみましょう。

聴神経(Ⅷ)がやられると難聴になります。

開口は複雑で、下顎神経(三叉神経(Ⅴ))顔面神経(Ⅶ)、舌下神経(Ⅻ)

味覚は舌の前2/3は鼓索神経(顔面神経(Ⅶ))、舌の後ろ1/3は舌咽神経(Ⅸ)が支配しています。

嚥下はとても複雑でここでは説明しきれません。舌咽神経(Ⅸ)、迷走神経(Ⅹ)、舌下神経(Ⅻ)などがからみあっています。

 

長文をお読みくださりありがとうございます。

#医師国家試験 #国家試験 #医学生 #眼球突出 #脳神経
 

眼科,仙台,おすすめ,近くの眼科,仙台眼科,眼科仙台,太白区眼科,眼科太白区,宮城眼科,眼科宮城,日帰り手術,白内障,緑内障,正常眼圧緑内障,閉塞隅角緑内障,視野,視野欠損,視野障害,視野狭窄,ウイルス性結膜炎,流行性角結膜炎,はやり目,アデノウイルス,アレルギー,アレルギー性結膜炎,アレルギー性鼻炎,花粉症,花粉,結膜,結膜炎,ドライアイ,宮城,太白区,鈎取,西多賀,長町,長町南,八木山,富沢,西多賀眼科医院,西多賀眼科,白内障手術,充血,かゆみ,痒み,目のかゆみ,掻痒,結膜浮腫,乾性角結膜炎,視力,目,目薬,目の疲れ,眼精疲労,眼鏡,メガネ,コンタクトレンズ,眼瞼下垂,小児,小児眼科,角膜,網膜,ぶどう膜炎,医師国家試験,国試,扁平上皮癌

西多賀眼科医院SNS
  • 西多賀眼科医院 Facebook
  • 西多賀眼科医院 Twitter
  • 西多賀眼科医院 Instagram
  • 西多賀眼科医院 Ameba blog

ページトップ